とるころーるの備忘録日記

なんかもうごちゃまぜ

Thunder Bolt Fantasy 2期最終回を迎えての感想

サンファン10話〜13話を一気見したので、その感想を残しておきます。当然のごとくゴリゴリのネタバレです。

 

まず個人的にグッと来たセリフ。

 

10話より

凛雪鴉「どんなに便利な道具があっても、道具そのものを疑わずに頼りきりでは、到底使いこなしているとは言えんよ」

いやーーーこれ深くない?どう?なんか道具がなくては生きていられないこのご時世に、この言葉言われちゃうと、ウッってなるよね。疑わずに頼ってることもあるよなとか、使いこなせてはいないよなとか。物語において深いとかいうより、自分に刺さったね。これは。

 

11話

嘯狂狷「あのなあ、悪党が矜恃なんぞ抱えてどうするよ?いざとなれば、自分自身さえ裏切り、踏みつけ、切り捨ててなお笑って済ますのが、本当の外道ってもんさ」「自分の悪事に自分で酔って有頂天になっているようじゃあ、お前もまだまだ小物だな」

嘯狂狷、まあ役どころもあって基本的に好きなキャラクターというわけではないんだけど、このセリフについては、結構好きでした。

矜持を持ってる悪党って例えば誰ですかね、ルパンとか?怪盗キッドとか?まあそういう矜持を持ってる悪党ってのもカッコいいんだけど、嘯狂狷に関しては、このセリフだけを見たときに、矜持を持ってないことが一つの矜持なのかな?と感じて、それはそれでスタイルとしてありか〜とこの時点では思った。

まあその後の行動を考えると何の免罪にもならないんだけどね!w

 

12話

傷ついて痣のできた嘯狂狷さま、色っぽいな?と思ってたらどんどんボコボコにされて、もっと酷い顔になっていた。ちょっとさすがにかわいそうでは。最終的に婁震戒に殺され、吊るされてましたが。

 

なんかなあ。この場面、言ってしまえば勧善懲悪モノという印象を受けたのだけれど、勧善懲悪って難しいよね。

例えば、ルパンは誰が見てもカッコいいし、誰も不幸にしないし、クラリスを助けるルパンよりカリオストロ伯爵の方がもちろん悪人で、カリオストロ伯爵は死んで当然だ...とまで行かずとも、悪行の報いだ!と思うわけでしょ。

 

でも、本当にそうだろうか?

いやまあ野暮な疑問なのはわかってます。わかってますよ。「正義」は誰が決めるんだろう、と思うんですよね〜。正義があれば、悪人(だいたい、悪人かどうかってどうやって決めるんだ?)が死んで喜べるのか?例えば、凛雪鴉の悪行と、嘯狂狷の悪行をどうやって区別するのか?っていう話。

 

たぶん、法治国家で過ごしてるからそう思ってしまうんだろうなあ。...いやまあルパンは法治国家の世界なはずなんだけどwwおかしいなww

サンファンについてはそんな近代国家っぽい制度が(恐らく)なさそうなので、私的自治!という感じなんでしょう。だから仕方ないんだと思うし、実際私も嘯狂狷の死については、あらら〜...と思っちゃったくらいで、そこまで深刻には捉えてないけど、(まあ彼はなかなかの外道であることは確かなので)、でもやっぱり死んでよかった!報いだ!とまでは思えなかったし、少しかわいそうに思ってしまった。うん。でも外道だけどな。うん。

 

最終話

殤不患「俺は行いを以ってのみ人を断じる。人の命のありかたは、そいつが世界に何を刻んだかで決まろうってもんさ」

この言葉、よかったですねぇ。罪を憎んで人を憎まずってやつですか。「世界に何を刻んだか」で「命の在り方」が決まるってのもよかった。世界という大きなスケールを、個人の命という小さなスケールに持ってくるこの、いかにも英雄という話しぶりが大変よかったです。でも、誰もが何がしかを世界に刻んで生きているのかもしれない...などとポエミーな感想を思わず抱いてしまった。

 

また、婁震戒の「やってみろ、殤不患」がよかったですねえ。石田さんの低音。かっくいー!!!!!!いやこれは本当にカッコよかった。マジで。

 

そのあとの、

殤不患「俺を信じて託す気は?」

凛雪鴉「絶対にごめん被る」のあと、

「だったら俺がお前を信じるしかねえ」と言う殤不患!!!!あーーーーわたしは相棒系の関係性大好きなんだ!!!!これは腐ってるとかそういう話じゃなくて、人と人との関係性として相棒みたいなの大好き!!!ありがとう!!!しかも片方が信じてないなら片方を信じるみたいなこの感じも!!!!すき!!!!!ありがとう!!!!!!

 

そして殤不患を操る凛雪鴉が楽しそうで何よりです。圧倒的愉悦部。

 

心を虚ろにして拒むことにブチギレる婁震戒センパイ。結局彼は魔術に惑わされることなく、ガチ惚れしてるわけだから、彼は自身の心をもってきちんと惚れてるんですよね。心があればみんな惚れるやろ!!!!俺の彼女!!!!!って感じなんでしょうか。心をなくしてまで俺の彼女に触れたくないとは侮辱しやがって!!!!みたいな?

 

最終的に崖の下に七殺天凌と婁震戒センパイは落ちていき、「震戒、そこまで...(わらわのことを思って...)」と何やら感動していた雰囲気が漂う七殺天凌でしたが、ヤンデレに堕ちた恋人にしか見えなかった。ごめん。

 

いやしかし婁震戒センパイめっっっっちゃくちゃヤンデレだったな。この剣の柄を握る最後の男は自分以外いないから谷底にいれば一生オレのもんだ!ってどんなだよ。ヤンデレのテンプレがすごかった。迫真の演技でした。ヤンデレにしか見えなかった。石田さんの演じるヤンデレ、超いいな...って思いました。

 

あれ見てて思ったんだけど、ヤンデレってわたしは(属性として)あんまり好きじゃないっていうか、性癖に刺さらないんだけど、たぶんその理由は、ヤンデレが自分しか見えてないからなのだなあ、と思った。

執着攻めは好きなんですけど、それは相手を相手としてみているからなんだな。自分の思う相手(まさに偶像、idol)が好き、自分の中の相手が好き、っていうのは結局自分しか見えていないので。相手のことを思ってる感じがないんだよなあ。

しかもなんか、死ぬとか言い出すと、そのこと自体もビビるけど、死ぬって言ってる自分がどう見られてるかもわからないってことでしょ...ヤベエ...って思うんですよ(※個人の意見です)

 

ヤンデレを好きな人ってのは、あれだけ想われるその想いの量が幸せってことなんだろうか?嫉妬される重さすら嬉しい!みたいな。

でも死まで視野に入ってくると重さとかいうレベルじゃないけどな。重すぎて地にめり込んでそのままブラジルまで突き抜けるレベルだけど。

うーん、わからない!私はブラジルまで突き抜けずに日本の地にめり込むこともなく、二本の足でしっかと立っていてほしいタイプです。

 

とここまで散々ヤンデレわからん話をしてきたけど、石田さんの演じるヤンデレはスーパーよかった。あの低音!よさ!

 

婁震戒について、谷底で死んどるやろという意見について、殤不患は「だといいけど...」と濁してましたね?!あれは生き返るフラグですか?!?!!?!

 

とにもかくにも!

2期終了お疲れ様でございました!!!3期制作決定おめでとうございます!!!楽しみに待っております!!!