とるころーるの備忘録日記

なんかもうごちゃまぜ

VOICARION Ⅲ 信長の犬 感想 演出、音響、音楽編

2018 9/2 夜公演(千穐楽) 見てきた感想その2です。相変わらずひたすら早口語りをしています。

博多座、VOICARION Ⅲ 信長の犬、感想。

 

https://turkey-a-san1102.hatenablog.com/entry/2018/09/03/012635

↑こちらの続き。ここでは、1. という目次で、脚本、物語の筋、言葉遣いについての感想、読解を私なりにしてみました。ぜひ。

 

以下、演出、音響、音楽について語り尽くします。

 

ツイッターから村中さんのお話を見に来た方へ。

このブログは大変長いです。村中俊幸さんから伺えた大変貴重なお話だけ読みたい方、下の方〜〜〜〜の「追記2」の部分までスクロールしてください。

デカいピンクの文字で始まる部分。

村中さん、ありがとうございました!

 

とはいえ、各セクションについて語りまくっているので、もしお時間があれば、読んでってくださいな。声優さんの名演技にとどまらない、各セクションの素晴らしさを分かち合おうじゃないか。

 

 

2. 演出の感想

藤沢先生のブログです↓

僕の考える演出家 | NEW CROSS STYLE

そうやって連携して垣根超えてみんなで作ってるんですね...最高.......

 

a. 空間演出

舞台がとにかく広い!!!!マジで広い!!!!!!

 

劇団四季の観劇をしたことが一度だけあるんですが(ノートルダムの鐘、あれも号泣して、終わった後友達と超オタク語りした)、

劇団四季の舞台、私が見た場所は舞台が比較的狭かったんです。キャストの動きとか見てるとスムーズすぎて狭く感じないんですけど、マジであれは動線めちゃくちゃ練習してんだろうなと思うくらい。

そういう狭い中で、凄い勢いで舞台装置が入れ替わっていくんですよね。あれはあれで職人技。好き。

 

で、歌舞伎座(こちらも数回しか行ったことはありませんが)はね、劇団四季よりは広い。舞台装置もかなり大きいものを使ってきますし、波とか出てきて布をバッサバッサ振ったりするし。荒事の迫力なんて本当にすごい。アクロバティック。

 

で、ですよ。

この2つが目じゃないくらいめーーーちゃくちゃ広いんです。舞台。

だけど劇団四季でも歌舞伎でも、役者さんが動くわけじゃないですか。朗読劇は朗読な訳だから動かないのですよ。だから、本当なら広すぎてポツン....みたいな事態になってもおかしくない広さなはず。

 


なのに!!!迫力がある!!!

 


つまり、空間演出が素晴らしいと思いました。

上から大きな布が垂れ下がっているのとか。

 

(あれは船の帆のように感じたんですが、どの場面で垂れ下がりましたっけ...一気に垂れ下がって「ウワァ!」って思ったんだけど、絶対あれも帆が降りて出航とか意味がある演出のはずなのに圧倒されすぎてどの場面だったか忘れた...覚えてる方どなたか教えてください.........DVDはよ......)

 

 

高さも奥行きも上手いこと使ってましたよね〜すごい。


※追記 5/25(いつ追記してんだよ…という…すみません)


 ふくおかのひと (106.180.48.244)
博多座の舞台は、じつは歌舞伎座より横幅だいぶ狭いですよ! 歌舞伎の時は舞台を横長に使うので奥行きはほとんど使わない(幕で仕切っちゃう)んですけど、VOICARIONの時は仕切らずそのままだったんで広く見えたのかもです。 歌舞伎座と違ってミュージカルもやる設計なんで天井が高かった分もあるかもです

こちらコメントにてご指摘いただきまして、博多座の舞台は横幅が歌舞伎座よりだいぶ狭いとのことでした。目の錯覚……いやーありがたいです。調べず体感で書いててすみませんホント、、。というわけで訂正させてください。歌舞伎座より横幅がだいぶ狭い、のに、広く感じてしまうほどの迫力…という感じでいかがでしょう。



あとやっぱり音楽ですよね。音楽隊(?)の皆さんが、上にいるってのがまたいいですよね〜新鮮だった。

オペラとかだと舞台の前のへこんだところにオケがいますからね。今回は視覚的にも「FRONT ground music」でした。藤沢先生の言うとおり。演奏している場面が細かく見れてよかった。

 

b. その他(くくってごめん...)

b-1 炎と火花

まあ、炎といえばやっぱり信長さまですよ。信長さまの死ぬところですよ。

ただでさえロミ姐さまの演技で大号泣のシーンなのに、障子越しに影、というのずるい...そしてその障子が燃える(!)というのがびっくり

 

低音の炎だとかで燃えないんですよ〜とのこと、諏訪部さんが仰ってましたね(そうだったんだ...)

 

あとは特徴的な火花ですよね。私の脳内では「よくジャニーズとかがライブでやるやつだ...」と変換されてましたが、舞台の下からブワーッと盛り上がる火花。視覚的にも楽しい。

 

b-2 光、照明

印象的だったのは、秀吉が、光秀とか千利休とやり取りをしている場面。二人で話してるわけだから二人にスポットライトが当たってもいいはずなのに、秀吉にだけ当たってたわけですよ。それも、上方から一筋だけ当てる、とかじゃなくて、あちこちから一人にだけスポットライト当てるからめちゃくちゃ目立つ。

 

前の記事についてコメントをネットで頂いた方から「裏の主役は秀吉」という感想を抱いた、と言われたのですが、まさにその通りだった。

 

前の記事で述べたとおり、秀吉は異質な存在なんですよね(と私は思っている)。

その秀吉の苦悩(それは最終的には解決されなかったし、されるはずのものでもなかった。ただメッセージは伝わってきた)、日輪から闇への落ち方。

ルキフェルも秀吉も生き方を「変え」ましたが、秀吉は全く違う変わり方をしてしまった。

 

その、「裏の主役」としてのスポットライトがすごく伝わってきた。照明さんの役割をバチバチに感じる光の当て方でした。

 

あとはやっぱり突然バチバチと激しく点滅したり(どのへんだっけ...これも細かいところ忘れちゃった...)、多門の「生き延びよーーー!!!」のあとの攻防の銃声とか(あったよね..??)の光の演出は大変よかった。

あれどうやってるんだろうね。舞台照明で「目潰し」という技法(強い照明を客席に向けるやつ)があるんですけど、あんなに数カ所バチバチ局所的なタイミングでやるのって難しそう。何か特殊な機械があるのかしら。

 

そして、やっぱり「朗読」という特性のひとつは、場面展開がわかりにくいわけです。いきなり過去に飛ぶのはやりにくい。

それを照明の切り替えで見事にやってのけてましたね。

ルキフェルが倒れそうになるときに信長を思い出すシーン、ルキフェルと信長が交互に話していましたが、あれも照明と(ドォン...という音)の切り替えがあってこそ。いや〜照明って大事!というかあの一言ずつ照明切り替えるの大変そうーとか思ってしまった。

 

それにしても、現在と回想で照明の色の切り替えがあったわけだけど、あの色も何か意味があるんだろうか。この回想のシーンはこういうイメージだから何色、とか。誰がどうやって色を決めたんだろう。。。

 

とかいうことを考えてるとね〜〜〜〜は〜〜〜〜パンフレット超分厚いやつ作ってほしい。各セクション(脚本、音楽、照明、音響、舞台装飾etc...)の細かい裏話、苦労話、こだわり、マジで聞かせてほしいです!!!お願いします!!パンフレット読みたいです!!!!!

どういう意図だったのか...とか知りたいよ〜〜〜〜〜〜!!!DVDにつけてください〜〜〜!!!いや、つけてくださらなくても作ってくださったら別売りでもホント買うからさ〜〜頼むよ〜〜!!!!

 

※追記

藤沢先生のツイッターより、照明の苦心ポイント↓

なるほどなぁ、、、、「肉」「皮膚」の感じは炎のたゆらぎで作られていたと.....

 

 

b-3 効果音

銃声とか。迫力ありすぎて座席でビクッとしてちょっと恥ずかしくなるやつを2回くらいやってしまいましたね。

 

あとは犬の声。ああいう声ってだれがどうやって作るんだろう。電子音なのかな?

犬の声に重ねて、犬役の声優さん各位が話すところ、あれ音響の調節難しそう〜〜〜〜!!!という感想を抱いたんですけどどうなんだろう。そうでもないんかな。さっきからやたら裏方が気になってしまう。ははは。

 

b-4 花吹雪

花吹雪の量ヤバくない????みんなの髪の毛の上についててマジで可愛い。ありがとう、絶対それ目的じゃないのわかってるけどそれが可愛かった。

 

花吹雪はどこの場面でブワーっと出てきたか忘れてしまった(何度かありましたね)のですが、量が凄すぎて量が凄いという印象しかない。すみません。ここまでこんだけ語って考察してきてこれかいな!!!という感じですね...ww

 

 

3. 音響の感想  

 

ちなみに私は1階後方での観劇です。席によって聞こえ方は違うと思う。あくまで私の席で、の感想。

 

音響はね〜SNSで仰ってた方もいらしたけれど、全体としてはよかったの!よかったんだよ!だって号泣したもん!

だけど、うーんまあ、ちょっと残念に思うところもあるにはあった...かなぁ。やー充分迫力ありましたけどもね!!マジで。

 

例えば、中島さん(男性ボーカル)の声がちょっと大きすぎて、藤沢先生作詞の歌詞が聞きとれなかった...勿体ないぜ.....本当にDVD発売されてよかったよ〜!冊子に歌詞をぜひ載せてください、読んでじっくり味わいたいんや...歌は本当に素晴らしかったのですが、歌詞が〜😭😭

 

あと、その中島さんヴォーカルの曲のとき、チェロがコーラス部分(?)を弾いていた気がするんだけど聞き取れなかった...これは私の耳が悪いのか...

 

ただ、音響は大変なんだろうな、とは思った。声優さんの、低音で静かなところと、見せ場の張り上げるところで、声質がかなり違うんですよね。(悪いとかそういう意図で言ってるんじゃないですよ!だって演技がそうなのだから、それこそが素晴らしいところなのだから)

 

たぶん声のトーンによって響いている音域が違いすぎて、あれに生で合わせにいくのは大変なのかなと。あまり高音を響かせすぎるとキンキンするから、そこの高音成分を切り取ろう...とか、その場その場ではなかなかできないよなあ。

張り上げてるところにフォーカスを合わせて音響調節してるのかなあと感じました。低音のところちょっとぼやっとした感じの音響だったと思うので...うーん。私がそう思っただけ?

 

ていうか、機材はどんなのを使ってるんだろう。

「この場面は、この音響で(つまり、この辺の高音成分は切る、低音成分を多めに響かせる、など)やろう」っていうのをパターン化して機械に覚えさせて、

「あ、この場面だ、じゃあこの音響で」とボタンひとつ押せば予め作っておいた音響が再現できるっていう、所謂「デジタルミキ」(ってありましたよね?)を使うんだよね?きっとね。違うのかな...ううむ。

(私機材詳しくないから細かくは語れないですが...)

 

うーーーん、でもさあ、声優さんって毎回演技が違う(ナマモノなので)わけだから、あらかじめ音響作るとかできないよね...だいたい、最初で最後の全員揃うリハ、みたいな感じで言ってたのに、そんな細かく音響調節とか無理だよね?!音響とか舞台ごとに全然違うし...

 

ええっ、っていうことはリアルタイムで演技聴きながら音響調節するの?マジで?作業量がヤバい、プロだ.......という気持ちです。

はーだから、まあたしかに作詞聞き取れたら...とは思ったけどそれ差し引いたってマジですごい。本当にすごい。だけど、強いて言えば....というくらいの素人の喋りなので!叩かないで!ああ!

 

何はともあれ、ですね...

張り上げてる部分の音響はすごかった。迫力ありすぎて身震いした、鳥肌がたった。いやほんとすごいよ。本当にそう思うよ。

 

そういう音響の苦労話、裏話、こだわりの数々、めっちゃ聞きたい。キャストトークももちろん欲しいけれど、音響とか舞台装飾、照明etc.トークも超聞きたい。どうかパンフレット作ってください。お願いします。絶対に買う。(2回目)

 

 

4. 音楽

音楽ねーーーーよかったですよねーーーーー

 

和洋折衷、最高。篠笛の音の、ある音から別の音に変わるときに、その途中の音がちょっと混ざりながら別の音に変わるじゃないですか。

(例えば、ドからミに行く時、微妙にレが入る、とかそういうこと)

その和風感がよかった。

 

フルートの音も柔らかくて好きですが、篠笛は凛としてましたね。一本の筋が通ってる感じ。男性ボーカルと同じメロディラインを奏でてたけど、男性ボーカルの声に負けずに一階後方までバッチリ聴こえてた。すごいわ。もちろんマイクはあるだろうけど、すごい。

 

で、鼓とその合いの手的な声(アレってなんていうんですかね?)もまたよかった。鼓がドラムと一緒に三連符叩いてるのカッコ良すぎてびびった。うーん、良い。

 

※追記 アレは、「掛け声」というのだそうです。↓福原さんのツイッターより

 

 

ロックと鼓も合うのびっくりしましたけど、鼓とチェロが合うのもびっくりですよホントさ!!!可能性って無限大なんだね!!!

鼓とチェロって合うの?すごくない?自然に受け入れてしまったけど、あそこのデュエットすんごくかっこよかった。

 

歌は、さっきも言った通り、歌詞を知りたいーの一心...曲は本当に雰囲気に合っていて、じわじわじわーーーっと心に響いて、もう充分に大号泣したんですが、歌詞が知れればきっともっと響いたはずや...!

 

※以下のひとまとまり、追記

藤沢先生のブログ読んでて思ったんですけど、あまりに自然すぎて受け入れてたけど、見せ場のセリフでサビが来るように生演奏するって冷静に考えてすごすぎるな.....

年末のコンサートで、元日になる0:00ピッタリに終わらせるクラシックコンサート(ジルベスターコンサート、いつか行きたい)がありますけど、あれと似たようなものを感じる。1秒ズレたら大惨事。

だけど、あのコンサートと違うのは、あのコンサートは時間(つまり一定の速さ)に合わせにいくわけですが、今回の場合は、合わせに行く方(つまり声優さん)が毎回速さが(当然人間なので)違うわけですよね。それに1秒の狂いも許さず合わせるって人間業じゃないだろ.....すごい.......(追記終わり)

 

 

あと、ちょっと思ったのは、これ私の聞き間違いかもしれないので、もう一度はやくDVD見たいんですけど、ドラムのタムとタム(デカイ太鼓みたいなやつ)の間をつないでるような、銀の、本来楽器として叩かなそうなところを叩いてませんでした?双眼鏡で何度か確認したけど、叩いてた気がするんですけど...

 

なんかねー、そこを叩くと、鼓とはまた違った、不思議な感じの音が出てたんですよ。いいスパイスになってて。うーん聞き間違いかなあ。ドラムでそこ叩くの?!とびっくりした。

 

※追記2

なんと!!!ドラムを叩いていらした村中俊幸さんにその部分を質問したらご返信がいただけました!!!

 

村中さんからブログへの掲載許可をいただいたので、その部分についてのスクショを載せますね。↓↓

 

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村中さんの優しさ溢れるご回答でした...リムショットも聞き分けられない私に優しく教えてくださって...

 

なるほどなぁ。リムショット、あるいは和太鼓の柄だったのか...もしかしたら後者かもしれないな....

いずれにせよ、ドラムに詳しくないワタクシ....聞き分けができなかったぜ....

しかし、プリセットを曲ごとに変えるって本当に作業量がすごい...そこまで見れてなかったや....

和物をプリセットに入れているとのことで、ドラムセット1つだけでもまさに和洋折衷がなされていたんですね。

綿密なリハーサルを経ての調整、作曲、対応。本当にすごいです。人間業じゃない。見てよかった〜〜

 

村中さん、本当に本当にお答えくださってありがとうございました😭😭 お優しい方でした。ネットでいきなり質問したのに、詳しくすぐにお答えくださって...村中さんの優しさがすごいです.......またきっと、いえ、絶対に!!見に行きます!!

 

そんな素敵な素敵な村中さんのオフィシャルサイトはこちらです↓

http://drumuranaka.wixsite.com/toshimuranaka

(追記2、終わり)

 

 

総じて、上で音楽、というのがよかったですね。BGMじゃなくてFGM。FRONT。

 

あとはやっぱり本当に大事な場面で、無音になるのがまたよかった。無音って大事ですよね。心臓の鼓動すら聞こえてきそうな痛いほどの静寂のなかで、声優さんたちの演技を聴く。見る。それで、そういうときの照明がね、だいたい静かなんですよ。上方からスポットライト一筋。

無音の贅沢さ。シンプルな贅沢さ。

それはやはり、盛り上がるところの音楽、照明、演出があってこそ。うーーーん本当に贅沢だわ。DVD発売最高。ありがとうございます。

 

あれーまーたこんなに書いてしまった。

次回、衣装と演技、最後のご挨拶について語り倒します。次回でラスト!のはず!ww

 

次回でラストになります、衣装、演技、挨拶編↓

https://turkey-a-san1102.hatenablog.com/entry/2018/09/04/131927

 

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